借用書の書き方講座


こんにちは。



借用書の書き方講座、講師の神田と申します。


この講座これからお金を貸す人を前提にしています。


すでにお金を貸している人が作成する借用書は、個別の状況に応じて対応することが必要となります。


すでにお金を貸している人は、これ以上お一人で悩まずに、貸金回収の専門家のアドバイスで解決の糸口をつかんでみてはいかがでしょうか?


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では、さっそく始めましょう。


まず、借用書は何のために書くのでしょうか?

 

それは、貸したことを証明するためです。文書にして、お互い署名、捺印して「確かにお金のやり取りがありました。返済はいついつまでにします。」と書くんですね。


では、なぜ証明する必要があるのでしょうか?



それは、お金を返してもらうためです。



代表者挨拶にも書かせていただきましたが、借用書にしておかないと「あれはもらったお金だった」、「投資だった」、「そもそも借りてない」など


「そんなのウソでしょ?」と思うことを切羽詰まった人間は平気で言ってきます。


しかも、相手の言うことが明らかに嘘であってもあなたの言い分が裁判で通らないこともあるのです。



なぜかというと、民事裁判では、証明できなかった事実は「なかったもの」として扱われることがほとんどだからです。


さて、借用書を交わすことを法律的には消費貸借契約(民法587条)といいます。そして、消費貸借契約は金銭の受渡しがない限り契約は成立しません(要物契約)。



お金を実際に貸さない限り契約は成立していないことになるので、契約書には必ず「借受け受領した。」と金銭の受渡しの事実があったことを書きます。



次に書かなければいけないのは、誰が、誰に、いつ、いくら貸したのかを書きます。


具体的には、「甲は、平成 ○○年○○月○○日、乙に対し、金○○万円也を渡し、乙はこれを借受け受領した。」と書きます。


そして、いつまでに返済してもらうのか、もしくは出世払いでよいのかなど、返済の期限を書きます。



具体的には、「乙は、甲に対し、平成 ○○年 ○○月○○日限り、甲の住所に持参もしくは送金して支払う。」と書きます。


■ 金額
■ 貸した人
■ 借りた人
■ 返済日
■ 契約日(お金を渡した日)
■ お金を渡した事実(要物契約)



最後に貸主・借主双方の住所と名前を書いて捺印し、割印をします。


署名は手書きで印鑑は実印がお勧めです。
後々、偽造とか言われても困りますからね。


それにできることなら借りる人の印鑑証明書を取っておくことをお勧め致します

さらに、付け加えるとすれば、


利息をつける人は利息
返済が遅れたときの遅延損害金
約束を守らなかった時の期限の利益喪失約款
裁判になった時の合意管轄を書いておけばいうことはないでしょう。


それぞれに説明します。



まず、利息の約束をしていない場合、利息はもらえません(民法587条)。


次に、利息の約束をしていても利率を決めてない場合、年5分と民法で決められています(民法404条)。



利息をつける場合に気をつけなければならないのは、利息制限法に反しないことです。


元本が10万円未満の場合、年2割
元本が10万円以上100万円未満の場合、年1割8分
元本が100万円以上の場合、年1割5分と決められています(利息制限法1条)。


手数料とか名称を変えてもこの割合を超えると違法ですので気をつけてください(利息制限法3条)。



次に遅延損害金


これは期日までに支払わなかった場合の罰金みたいなものです。
これも利息制限法で上限が決められています(利息制限法4条)。


元本10万円未満の場合、遅延損害金29.2%以下
元本10万円以上100万円未満の場合、遅延損害金26.28%以下
元本100万円以上の場合、遅延損害金21.9%以下


利息は元本の利用の対価であるのに対し、遅延損害金とは債務不履行に基づく損害賠償金となります。



そして、期限の利益喪失約款


借主は、返済日までは返さなくていいという利益をもっています。
だから、返済日の前に貸主の方から「入用だから返してくれ」とは言えないわけです。



だけど、期限の利益喪失約款をつけておくと、借主が約款に違反したときは、「貸した金額全額返してください」と言えるわけです。



最後に、合意管轄。これはもし裁判になった時は「貸主の住所地で裁判をします」という約束です。


もしあなたが東京住んでいて借主が北海道だった場合、裁判のために北海道まで行くのは大変ですよね。


だからその時は「借主さん東京まで出てきてください」と言えるために書いておくのです。

公正証書について


ところで、「公正証書」という言葉をどこかで検索されたことがあるかも知れません。


公正証書というのは公文書なので裁判での証拠能力が高い文書です。


強制執行認諾条項(強制執行をされても止むを得ません)の文言を入れれば裁判を経ないで強制執行することもできます(民事執行法22条5号)。



確かに、公正証書にしておけば間違いありません。私もできることならそうした方がいいとお客様に勧めますし、正直、私としても公正証書を作ってしまった方が気持ちがラクです。



だけど、そのあとに私が必ずいう言葉があります。
公正証書を作っても、ないところからはとれません。



多くの場合、個人に借りに来る人は金融機関から借りることができないからだと思います。


要するに、金融機関から借り入れもできないし、担保になるような不動産もないということです。


ということは、公正証書を作って、支払が滞って、「よし強制執行だ」と意気込んでも持ってく財産がないということもあるのです。



私は一律に公正証書を勧めません


お客様の状況や借主との人間関係をしっかりとお聞きして、公正証書のメリットとデメリット(手数料の負担等)をお伝えします。

 

その上で、最初から公正証書にするのか、 それとも、とりあえず借用書を作っておいて、後から公正証書にしたほうがよいのかをお客さまにアドバイスさせていただいています。

連帯保証人をつけることをお勧めします


連帯保証人は借主と同じ責任を負います(民法446条・454条)。



連帯保証人は、貸主と連帯保証契約を締結します。
そして、連帯保証人は、主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償のほか、債務に従たるすべてのものを保証します(447条1項)。


 

また、連帯保証人は、貸主に対して、「先に借主に請求してほしい」とは言えません。
連帯保証人の場合、貸主は借主・連帯保証人のどちらにでも最初から請求できるので非常に有利です。



それに、連帯保証人は1人である必要はありません。
連帯保証人の人数が多いほど貸主には有利です。


 

最後に、契約書を作成するのにかかるお金は、利息契約を締結した場合、特約のない限り折半です(民法559条・598条)。
もちろん、特約で全額貸主負担、全額借主負担とすることもできます。

おわりに


さて、いろいろとご説明してきましたが、お金を貸すことを商売としている人でもない限り、結局は相手との人間関係によって借用書の内容が決まってくると思います。
 


友達に貸す場合、
親戚に貸す場合、
彼・彼女に貸す場合
取引先に貸す場合、
子が親に貸す場合、
親が子に貸す場合。

借主との人間関係によって変わってきますし、借主の経済状況でも変わってきます。



何のために借用書を書くのか?
それは、「貸したお金を返してもらうため」です。



そして、いくら「全額返してもらう」「強制執行だ」と言っても財産のない人からは取れないので、お金を貸すならできる限り「連帯保証人をつけること」、をお勧めしました。



以上のことを踏まえたうえで、借用書の無料書式・雛形・テンプレートをお使いください。


なお、お金をいただいてオーダーメイド借用書を作成したお客様に失礼にあたりますので、借用書の無料書式・雛形・テンプレートについては質問を受けつけておりません。


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また、いかなる責任も負いません。申し訳ありませんがご了承ください。でも、書かないよりは絶対に良いので、ぜひお使いください。



なお、法人の場合は複雑になりますので、法人の担当者の方は専門家にご相談されるか、オーダーメイド借用書の作成を依頼されることをお勧めします。

 

 

行政書士 神田大輔 


 

  


追伸

「ご自分で作成するのが不安な方」、「借主との人間関係を考慮した借用書を作成したい方」、「作成だけではなくいろいろとご相談をしたい方」、「事前にトラブルを回避されたい方」は、
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